バンドにデモを渡すなら守るべきマナー(初心者向け)
今日は珍しくバンド活動について。
悲惨な音源
私はかれこれ10年ギターをやっていて、趣味で色々なとこで演奏させてもらっています。おおむねすべての現場で楽しくやらせてもらっているんですが、極稀にいるんです、デモと称して謎に満ちた悲惨な音源を送ってくる方。
- DAWを使わずボイスメモ(ガラケー)の重ね録り(アナログ)だから雑音だらけ
- クリックを鳴らしてないので曲の初めと終わりでBPMがぜんぜん違う
- 音量が市販の楽曲の6分の1くらい
- ベースにオーバードライブをかけたギター?シンセ?みたいな謎のフレーズがある
- 謎の口笛がある
- コードがわからないのでルート音のみのコード譜(作曲はベーシスト)
メンバーはこう思ってる
もしこんなデモが送られてきたら、ある程度経験のある演奏者なら
「テンポよれよれで練習にも使えないし、雰囲気だけ掴んでリハに行けばいいのね~」
「セッション的に作り上げていくタイプなのね~」
と・・・、思うじゃん?
こういう人に限ってスタジオに入ると
「ちゃんとデモ聴いてきました?」
「イントロのギター(実際はベース/口笛)は思い入れがあるから完コピしてください」
みたいなツッコミ入れてきたりするわけですね。
まあ言いたいことはたくさんあるんですが、熱量と方向性と出来高がブレすぎ。一緒に演奏するメンバーもかなり困る。
大前提として
こういう人はマナーどうこうの前にそもそもデモの役割を明確にしておくべきです。
「曲の雰囲気だけ掴んでもらってあとはスタジオで固めたい」のか、
「アレンジまで覚えてきてもらってスタジオでは合わせる練習をしたい」のか。
はたまた「弾き語りしかできないけど頭の中にはきちんと出来上がっているからアレンジは直接伝えたい」のか、
「1曲まるまるデモ固めて送るけど縛られすぎずに各々自由にアレンジしてほしい」のか。
デモをただ送りつけて「次の練習この曲やるんでよろしく」ってのは、やめましょう。コミュニケーション取りましょう。学生ならまだしもいい大人なんだから。
必ず守るべきマナー
最低ライン
音量は適切にしよう
これ、小さすぎても大きすぎてもほんとに困るんです。
なぜって、基本的に練習すべき曲って何度も繰り返し聴きますよね。
私はその週に練習すべき曲をApple Musicのプレイリストやdropboxにまとめて、移動中に聴きまくります。で、家に帰ったら流しながら演奏して練習します。耳コピしつつアレンジを考えつつ構成も覚えられるので個人的には一番効率がいいです。
デモの音量が適切でないと、この繰り返し練習タイムを終えて普通の曲を流したりしたときに耳が壊れるレベルの爆音になったり突然何も聞こえなくなったりするわけです。
もう単純に、ストレス。音量くらいフリーソフト使って調節してくれ!
BPMは維持しよう
これも理由としては上記と同じです。たぶんほとんどの人は流しながら練習すると思います。リズムがよれよれの音源に合わせて練習しても練習にならないわけです。特にドラマーなんてフラストレーション溜まりまくると思います。
及第点
DAWは使おう
いまどき無料のソフトなんていくらでもあるので、せめて使ってみましょう。
正直安物でもなんでもDAWさえちょろっと使っとけば今回のマナーなんて全部簡単にクリアできます。
「使い方を覚える時間がない」ならアレンジを妥協するか、リハスタで完璧にメンバーに伝えられるよう準備しておきましょう。
基本的なリズムを打ち込もう
価値観は人によるけど私は作曲においてリズムって非常に重要だと思うんです。
今回取り上げたバンドはリハスタに入ってドラムのフレーズを詰めていますが、作曲者の頭にリズムができあがっていないのでめちゃくちゃ時間かかってます。
打ち込まなくてもいいから基本的なリズムくらい固めてきてくれーというのがメンバーの本音です。
合格点!
コード進行も一緒に渡そう
ベーシストでもせめてメジャーとマイナーくらいは覚えて渡してあげましょう。
メンバーの力量にもよりますが、耳コピに時間がかかってアレンジや練習に手が回らない人もいます。
バッキングを担当するのが自分だけで、そんなに複雑な進行でないのであれば必要ないかもしれませんが…。
まとめ
さて、めでたくただただ私のフラストレーションを書き起こしただけの記事となってしまいました。大変申し訳ない。
ただこういう部分でメンバー間にストレスが溜まると、せっかくいい曲書いてもぜんぜん先に進まなかったりします。大きいくくりで言えばコミュニケーションってことなんですが、これかなり重要な部分です。
(今回のこのバンドも、曲はとても良いんですよ。メロディのセンスなんか抜群だと思います)
これだけ作曲者をこき下ろしてますが、私個人もバンド内のコミュニケーションを円滑にしつつ、好みじゃないジャンルでも対応できるようにしていく必要を感じています。日々精進ですねー。
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それでは。